ホームページ作成時に注意すべき法規制

POINT

  • コンテンツ開発においては、著作権や肖像権の侵害に注意する
  • 市販の素材集などは使用の範囲をきちんと確認
  • 製品名やサービス名はブランドを保護するための商標権に注意する
  • ECサイトなどで取扱い品目によって免許や法規制があることを理解
  • プライバシーの侵害や漏洩を防ぐ新設の個人情報保護法が施行される

ホームページ作成は、権利の塊である。ホームページ作成は、実にさまざまな法律や規制、ガイドラインを無視してはなりえない。ここではプロジェクトを進めていくうえで、注意を払うべきポイントについて解説したい。まず、WEBコンテンツ自体に含まれる知的所有権の代表的なものとして、著作権やそれに付随する肖像権などの著作隣接権がある。著作権は、文章、画像、映像、音楽を制作したものが自動的にもつことのできる権利で、ソフトウェアのプログラムなども当然含まれる。通常、ちょっさく県はそれを所有するものがわかるように著作物のどこかにコピーライトという形で表記される。著作物の権利以外にも、企業サイトでは企業名や製品やサービス名は通常、商標登録されているものが多い。商標登録はいわゆるブランドを保護するために商品名やマークを先に登録したもの以外は使えないようにするものだ。RやTMなどの表記がそれにあたる。また、サイト運営を行うものはその事業内容や形態に応じて、必要な許認可をとらなければいけない場合がある。例えば、ECサイト自体を運営するのは自由だが、その取扱い品目によっては免許や許可が必要とされる。中古品を扱うなら古物商、介護サービス事業をやるのであれば、介護事業者の認可をとらなければ商売ができない。これはネットでも同じことである。特にECサイト運営においては、個人情報保護の取り扱いは重要だ。いまだにさまざまな企業で顧客情報の流出事件が新聞をにぎわせているが、今後は罰則規定もある個人情報保護法施行にともない、個人情報の利用方法などの開示や、従業員や下請けや業者などへの監督責任も生じてくるため、現在、各企業はその対策に躍起になっている。また、対ユーザーだけでなく、ホームページ作成では発注者と受注者間でも法務的なマターが数多く発生する。通常、制作者は社外秘となっているような業務内容にかあんすることも知ることがあるし、新製品や経営戦略などに関する情報を知る立場にいるため、受発注者間では守秘義務契約を行い、お互いの機密事項を漏洩しないよう文書を交わす。実際のサイト構築では、システム開発委託契約や業務委託契約などを結び、ホームページ作成の基本的な業務範囲や責任なども明確にする。サイト運用では契約期間も長期にわたることから基本契約と個別の発注契約の2本立てにすることも多いようだ。ホームページは、すぐに削除できるだけに、つい、法務マターも甘くなりがちだが、うっかりすると損害賠償に及んだり、大きく企業の信用を損なることもありうるので十分、注意を払いたい部分だ。

サイト構築の際に関わる各種リーガルマター

  • コンテンツ開発・・・・原稿、イラスト、写真、楽曲、映像など文化的な創造物はすべて著作権が存在し、基本的には出願しなくても創作者が自動的にその権利を有する。また、著作権ではないが、歌手や演奏家、役者などの実演家には著作者隣接権が、著名人などその姿自体に価値がある人は肖像権が認められている。
  • システム開発・・・・プログラムにもコンテンツと同様、創作者は著作権を有する。著作権はさらに人格権と財産権に分かれる。よく問題になる不正コピーなどはこの財産権の侵害に当たる。また、制作会社などで職務で制作したプログラムなどは法人著作とみなされる。
  • ブランドマーク・・・・企業のロゴ、商品マークなどは、特許庁に出願して認定されることで、商標権を得ることができる。商標権は自分の商品やサービスを他のものと区別するための故障やマークのことを言う。このマークの形状やデザインは別途、申請することで、意匠県を持つことができる。
  • ビジネスモデル・・・・特許は、発明のような高度な技術、実用新案は既存のものや技術に、実用性を高めるアイデアを取り入れたもの。WEB技術を使ったビジネスモデルなどは、そのオリジナリティが認められれば、ビジネスモデル特許として出願することができる。
  • ネット販売・・・・ネットビジネスであってもリアルな事業であってもその取扱商品やサービスの形態に応じて、事業に認可や免許が必要な場合がある。例えば、旅行を売るなら旅行業法にのっとり、国土交通大臣か都道府県への登録が必要だ。また、netでモノを販売する場合は、特定商取引法第11条に必要な表示項目が定められている。
  • 個人情報保護の取り扱い・・・・2005年4月から施行の個人情報保護法では企業が知りえた個人情報について本人の許可や利用目的を明らかにしないで収集、取得、第三者への提供、公開することを禁じている。近年の個人情報の漏えい事件が相次いだこともあり、非常に注目が集まっている。
  • 企業情報の取り扱い・・・・多くの場合、ホームページ作成に際して、制作会社とクライアントは守秘義務契約を終結する。これはサイト構築を通じて得た、お互いの社内情報を相手の許諾なく第三者に提供、公開してはならない、という内容のものだ。

 

WEBプロジェクトを取り巻く法務関連の注意

ホームページ作成は、単なるデザインのインターフェースを作る業務ではなく、企業にとってはビジネスそのものになっているため、リーガルチェックは欠かせない。第三者の著作権を侵害するようなコンテンツはないか、情報の出典や入手先は記載されているか、個人情報の取り扱いはどのように管理されているかなど、チェックすべき項目は多岐にわたる。用途に応じて専門家に協力を仰ぐほうが無難だ。