オリエンテーションとヒアリング

ポイント

  • 目的や背景を知る重要なステップ
  • 事前調査によって明らかになった疑問点などは積極的に質問する
  • 提案に必要な情報を聞き漏らさないよう、ヒアリングシートを作成しておく
  • すでに決定済みの予算やローンチ日があるかを必ずチェックする
  • そのほかクライアントの気づいていない潜在的なニーズに関しても探っておく

 

オリエンテーションの言葉の意味は「指針」「方向付け」というものだ。つまり、サイト国地区の主体者がどのような方向性でサイトを作りたいのかということを伝えるものだ。しかし、多くの場合はweb制作者がオリエンテーションに出かけても、作りたい内容はもちろんのこと、なぜサイトを作るのかも理由が曖昧なケースが少なくない。そういった意味では前述したREPをきちんと準備しているクライアントは相当モチベーションが高いということだ。

オリエンテーションの最初はまず聞き役に徹する。クライアントとのコミュニケーションに有効なアクティブリスニング的な聴き方が良いだろう。そこでは決して断定したり、自分お意見を述べてはいけない。まずは、相手方の思いを全て引き出すのが先決だ。そこにクライアントの潜在的なニーズや表に出て来ない問題点やリスクがあるかもしれないからだ。そこで十分相手の共感が得られるのであれば信頼感も増すであろう。

十分聞いた上でオリエンテーションの事前調査で明らかになったクライアントの課題や疑問点について積極的に質問しよう。「競合がやっているこのやり方を御社がやらない理由は何かあるのですか」「以前のサイトをこのようにリニューアルした目的はなんですか」

オリエンテーションではなるべく曖昧な事項を残さないことが重要だ。もしどうしてもオリエンテーション当日にサイトの目的や要件が定まらないようであれば、クライアント側で検討し直してから、もう一度オリエンテーションを受けても遅くはない。サイト構築プロジェクトにおいては制作の川上に近い段階に曖昧な部分が多いと後の工程に大き雨響く。最悪の場合は、中止やトラブルになりかねないから注意したい。最低でも、サイト構築に関する5W2Hくらいは明らかにしておくこと。

また、オリエンテーションで明らかにすべき事項についてはヒアリング漏れがないようにし対。もし、聞きそびれたことがあれば必ず、後から電話でもメールでも良いので確認しておこう。普段からヒアリングを確実に行うために定型のヒアリングシートを用意して持参するのも有効だろう。記入が億劫にならない簡易的なものであれば事前に送付して記入してもらうことも可能だ。ヒアリングシートがある程度記入されていれば、サイトの全貌もみえてくる。クライアントもディレクターも忙しい時間を有効に使うためには事前準備が重要であることを認識したい。

●サンプル

ヒアリングシートの項目例

・サイト構築の背景と目的

「新製品が出るから」「来年度の新卒採用を成功させたいから」「顧客から使いにくいというクレームが多い」など、サイトをなぜ構築するのかという理由と備えるべき機能を明確にする

なんとなくリニューアルしてしまったサイト構築は失敗する。

・顧客ターゲットと情報ニーズ

ロイヤルユーザー、リピーターは優良顧客で何度も製品やサービスを購入してくれいているユーザー。一般ユーザーは購入履歴があり、今後、こうした優良顧客に引き上げたいユーザー。潜在ユーザーは購入経験はないが、将来において顧客になりうる可能性を持つ。こうしたユーザーが各々、どんな客層なのかを記入する。

・サイトのユーザーベネフィット

サイトのコンテンツによってユーザーにどのようなベネフィットを提供できるかを記入する。例えば、健康食品の販売サイトなら、成人病の原因と対策のコンテンツを用意するなど。

・サイト内で最も重要な情報

ユーザーを導く目的コンテンツ。マーケティングサイトなら商品スペックやサービスの他者との比較だったり、採用サイトであればOBのインタビューだったりする。

・サイトの規模

サイトの規模を大まかに知る上でwebページ数がてっとり早い。サイト規模はコンテンツボリュームや作業量やコストにも比例し、サーバーなどインフラ構築にも影響がある。

・期待する効果

企業ブランドのイメージアップを図りたい、現在アクセス数が少ないので増やしたい、など、サイト構築に期待する効果は様々

・サイトのタイプ

マーケティング主体なのか、PR主体なのか、同じマーケティングでも顧客は法人なのか、個人なのか、といったサイトのタイプをヒアリング。ECサイトでは決済機能、モバイルサイトでは専門のコンテンツ作成などが必要となるなど、実装する機能もタイプによって異なる。

・ご予算とスケジュール

予算とスケジュールは決まっているのか。もし決まっているとしたら、それは絶対に変更の余地のないものなのか、それともサイトの内容や求める品質に応じて追加予算やスケジュールの延長が可能なのかをチェック。

・企業情報

ここには競合情報を入れる。もし、特にライバル視しているところがあれば、一つの基準になるので要チェック。「内には特に競合はない」というクライアントでも、もし比較されるとしたらこういう会社あるいは、目指しているのはこういう会社というのが絶対にあるはずだ。

・SEO/SEM対策

今時検索エンジン対策の必要のないところはないと思うが、対策には通常のコーディングとは別途、オプション設定費などが必要になる場合がある。SEO対策は東京SEOメーカーがおすすめです。

・システム開発

サイト実装した機能。基本的なアンケートや問い合わせフォームはほとんどの場合必要となるが、さらに顧客データベースなどにアクセスするもの、更新を自社スタッフで行える専門ツールを開発するかどうかなどをヒアリングする。

・画面サイズ

ユーザーの再生環境の内、画面サイズ。ほとんどのユーザーは1024×768ピクセル以上の画面で再生しているため、サイト画面サイズもこの中できちんと収まる大きさにする必要がある。

・ブランド規定

クライアントのブランドを規定するロゴ、製品マーク、商標などのデータの有無、また、それらの使用ルールの有無。webサイトで使えるコーポレートカラーは何があるのかもチェックしておきたい。細やかなブランドマークやロゴの運用ルールを定めている場合も多い。

・ドメイン名

利用サーバの内、ドメインに関する情報。新規の場合、どんなドメインにするのか、それともどこかのディレクトリにぶら下げるのかを明らかにする。新規にドメイン申請する場合は、サイト公開のスケジュールに合わせて取得が完了するように手配が必要。

・サーバーのご利用形態

webサーバーは自社内か、それとも自社サーバーをデータセンターなどに運用代行してもらっているのか、ホスティングサービスを利用して共有サーバーの一部を使うのか。自由度と保守運用の手間とのバランスで決定すべき項目。